山渓遊びブログ 渓流釣りと採集

岐阜県から 山渓アウトドアライフ

山時々釣り

私は趣味のメインが渓流釣り。しかし芽吹きの季節の山歩きが大好きです。

なのでこの時期は山がメインで、釣りがサブになりがち。

 

ヤマブキの花が綺麗。

先輩に「ヤマブキが咲いたら渓流釣りは盛期」と以前聞きました。確かにそうですね。

この時期は渓魚狙いもしつつ、しかし山が気になって、釣りの集中力が削がれます。

 

コゴミを見に行ったら、ビックリするくらいに伸びてました。

先週見た感じでは、今回は丁度いいかと思ったのですが、すっかり開いたシダ状態のものが沢山。コゴミの成長を読み損なったのは、ちょっと悔しい。やはり急に暖かく(暑く)なった影響は大きいですね。

こうしたことは、水生昆虫の羽化の時期とも関係し、魚の動きにも関わってくるはず、と考えてます。

 

ニリンソウ

もうすぐ白く可愛い花が咲きます。

猛毒のトリカブトに葉が似てるので、注意が要りますね。両種は葉以外の形状が違うのと、トリカブトは春でなく夏に紫の花を咲かせます。そのあたりも見分けるポイント。

 

ウルイとナンテンハギ

水辺に見掛けます。釣り場に歩く最中、どうしても目と足が止まってしまう。

 

タラの芽

低地ではピークが終わりそうです。

これは山菜の王様と呼ばれるようですね。私的なランク付けだと、ナンバーワンではないですが上位種の一つ、かな。

 

ヤマウド

気の早いものが出始めました。ちょっと細いのが多く、今回はパス。

太く大きなものは、もう少し先になりそうです。ちなみにヤマウドは、私の好きな野草ランクのトップ5に入ります。

それにしてもどの種も、成長が早い。本当にあっと言う間に時が流れるのを実感します。

 

 

さて、釣りの方は。

ニジマスが元気。

この個体はオスで、やや色付いてます。婚姻色、でしょうね。ある瀬で、この魚が連発した場面もあり。

本州では自然繁殖は少ないと言われるニジマスですが、どうやら一部は自然河川で世代交代してるっぽい。岸際に小さなニジマス稚魚を見たこともありますしね。

 

そこそこサイズの綺麗なヤマメが釣れてくれたので、写真撮ろうとしたら、ピョンと跳ねてお帰りに(笑)。

 

このところ、各所の本流域を釣ってみてますが(野草ばかり探しながらも・笑)、アマゴやヤマメたちは、私の行き先に関しては、例年比で今のところ型が細かめな気がします。

釣れるには釣れるのですけど、平均して2年魚が多く、好ポイントからも小型が出てくる。それと春先にはよく本流で見かける、銀毛のシラメタイプも出て来てくれません。

私が出会えていないだけなのか、とも思いますが、河原で出会った地元の方も似たようなことを仰っていましたから、どうなんだろう、これからかな?

 

ついこの間まで寒かったのに、ようやく訪れた春は駆け足で進んでいきます。ヤマブキの花は春と言うより、初夏の始まりの合図のようにも思えます。

山渓の遊びは自然を観察し、年ごとの違いを探す、それらが経験になって重なっていく。

渓流釣りが中心なのは今後も変わらないですが、自然を感じ、理解することが、私の釣りの楽しさを創っていくと思っています。

 

 

本流イワナを追う

荒瀬の落ちる大場所。

尻の方をしばし狙うも魚の反応は無く、ならばと立ち位置を頭に移し、その一投目。

小さな、しかしハッキリしたアタリにアワセると、中々の重量感!

掛けたのは流芯の向こう側。

竿操作で流れを潜らせて手前に寄せよう・・って、流れから出て来ない。あれ?思ったよりデカいかも。

 

よく太った、本流らしいイワナ。出てくれてありがとうね。

40cmに少し欠けるサイズでした。この体躯で荒瀬の流れに入られると、良く引きますね。

 

もっともっと大きくなってね、っとリリース。

それにしても、何を食べてるのかな。春先から本流の良型イワナは魚体に厚みがあります。

 

 

4月になり、大雨が降り、その後は夏日で気温が急上昇。河川の水温も上がってきて、しかし標高ある山々からは、勢いよくユキシロが出ています。

河川の水量が増すと、魚達が活気付く。のですが、融雪水の冷たさからか、源流の山が深い河川では、春先の増水は釣りにはプラスに働かないことがあると感じます。

今回は増水後の減水で、水流が落ち着いて来たタイミング。

イワナもアマゴも瀬に入った個体が居ました。

私が釣ったところでは、アマゴはやや小ぶりが多め、イワナは数は出ないが出たら良型、でした。

 

昨年同時期に比べ、アマゴが育っていない?

良型がまだ動かない?

・・単に私が釣れないだけ?(笑)

 

私は本流のアマゴも狙いつつ、型の良いイワナを探るのがこの時期のスタイルです。

 

水の冷たさからか、イワナはとても元気。

良型は重く、よく引きます。

小ぶりなアマゴのアタリが多く、そこに混じりイワナがドン!と。

 

春先に釣りで悩ましいこととして、バラシがあります(特に本流域)。ハリ掛かりしてから外れるのですよね。アマゴに合わせてハリを選ぶと、大きなイワナが出た時に怖いし。

先に気温上昇やユキシロに触れました。桜の咲く頃は、気候の条件で例年と傾向が違ったりで、魚の動きのパターンが変わりやすい。これも魚の喰い方に影響してると思うのですよね。

私はある程度の予想を持って釣り場に行きますが、出たとこ勝負と言うか、やってみないと分からない部分が多く、特有の難しさがある気がします。

 

また春先には、出る場所では複数出る、そうでない場所はサッパリ、みたいな事がありがち。その場所が毎年同じでなくて、いや、毎年どころか日並みや時間帯でも違うかも。

今回はイワナは一場所で単発ばかりでしたが、まずまず良型が揃ってくれました。アマゴはこの時期の昨年比で、小粒な感じ(で、画像無し)。これから良いサイズが出てくれると思いますけどね。

 

淵に居た魚が散り始め、エサを摂りに瀬に入る春、その追跡が難しくも楽しい季節です。

 

桜の開花は山菜の合図

便利なもので、各地のライブカメラ映像が観られます。

桜が咲くと、草木の芽吹きが本格化。各所のそれが視聴出来るのは、マコト有難い。

桜の開花とほぼ同時期、同地域でタラの芽が始まります。

同科のハリギリとコシアブラが、気の早い?ものから出てくる感じ。

知人の和食料理屋の言うには、タラの芽は認知度が高く人気の山菜で、仕入れ値が高価だそう。栽培もされてますが、天然ものは結構な価格とのこと。

コゴミ

春山菜の定番。アクもクセも少なく、様々な調理ができます。

天ぷら、和え物、炒め物。何でもOK。

シャク

水辺には沢山あります。セリ科らしく、青っぽい強い香りが特徴。

殆ど見向きされない野草ですが、私は好きです。

アザミ

この仲間は種類が多く、どれも食べられます。真ん中の新芽が美味しい。

ツクシ

これまた幾らでも生えてます。ハカマを取るのが面倒ですが、天ぷらなら割と気になりません。

ワラビ

山菜のメジャーな種の一つですね。

案外知られてないですが、ワラビは秋口まで採れます。気温が上がると硬くなるので、春が柔らかくて良いですけど、タイミング次第で夏でも美味しく食べられます。

なので私は春はパスして、初夏以降に採取、春しか採れない種を優先してます。

ナンテンハギ

アズキナ、とも呼ばれますね。

ある岐阜県飛騨方面の民宿では、春山菜の一番人気だそう。

山菜らしいパンチが弱いと言うか?食べやすく、優しい味ですね。

ウルイ

オオギバボウシ、が正式名称。

コバギボウシも含めて「ウルイ」と呼ぶみたいです。

ミヤマイラクサ

蟻酸のあるトゲが生えてて、素手では触れない山菜。結構トゲトゲしてますが、軍手や、何なら服の袖を少し伸ばして触れば何ともないです。棘先が服の繊維に触れれば大丈夫みたいですね。

 

他諸々、春山は食用植物がイッパイ。渓流釣りに行くと河原もあっちこっち気になって仕方無いです。

新緑の緑が美しいこの時期、山を見るとホッとすると言うか。空気感や香りや、色んなものが私は好きです。

渓流魚の釣りを趣味のメインにしてるのですが、この時期は山菜が優先で、釣りがペケになる日が私は多いです。釣り竿持って歩いてるのですが、自分でも何やってるのか、よく分かりません(笑)。

ユキシロに磨かれた、綺麗な魚体。

本流のヤマメたちも、良いプロポーションになってきました。この先はさらにサイズアップしていくでしょう。

折角桜の開花が観られたのに、画像も残さず・・。

山に川に、今回も楽しませて貰えました。

 

 

イワナに関する論文

新着情報: 日常的な水流がイワナの稚魚を選別する~新たな進化機構「空間的選別」の概念を拡張~(水産科学研究院 教授 和田 哲) (hokudai.ac.jp)

 

イワナの稚魚で、着底行動を示す個体が流下しにくいことを水路実験で実証。
●高い堰堤や滝の上流で、着底傾向の強い稚魚が空間的選別によって進化することを示唆。

 

私だけでなく、山奥の源流で渓魚を釣る人は、似たようなことは感じてるのではないでしょうか。

私が普段釣りに行く渓流の多くは、漁協による放流等の管理がなされ、自然繁殖の渓魚と言えど、その遺伝的系譜は人の手が加わったものが殆どです。

 

しかし現在も、源流部には完全に天然の魚は息衝いており、非常に貴重な存在と言えると思います。上流から魚が流されてくることはあっても、下流から遡ることの出来ない閉鎖的場所、記事中で言われる堰堤や滝上がそれですね。そうした河川にも人が放流した魚が生息してる場合が殆どですけども。

 

一般河川には定着性の高い「居着き型」と、下降・遡上する「移動型」の渓魚が居て、この両者には完全な線引きは難しい。居着いた場所から殆ど動かない個体、水の増減や季節進行で幾らか動く個体、大きく上下流を泳ぐ個体、個性様々なようです。

 

下流から遡上が出来ない河川では、移動性の高い個性の遺伝子が供給されませんから、棲息する個体の多くが居着き型になるのは、そうだろうと。

しかしやはり源流の隔絶区から降りてくる個体は居るようで、最上流部に居る個体に似た形質の魚は滝や堰堤の下流で出会えることもあります。

そうした個体の多くはおそらく、幼魚・稚魚のうちに下流に降りていて、余程の水害級の大水でもない限り、成魚が押し流されることは少ないのではないか、と私は見ています。簡単に大きな魚が流れ下るようなら、源流部の魚は絶えてしまいそうですが、現実はシッカリ棲息してますのでね。

 

私の住む中部地方の太平洋側の河川では、源流の天然種はヤマトイワナです。

場所によりますが、ヤマトイワナは本当に希少で、ごく限られた水域でしかその姿が見られません。

その美しさ、野生の迫力は、画像・映像では分かり難い、まさに「宝石」。

長い年月を経て、その地に居着く姿が形成されたのだなと、あらためて今記事で思った次第です。

 

山菜シーズン開幕&本流魚の釣り

昨年比で芽吹きが一週間~10日ほど遅い今年(私の行き先で)。

とは言え里は春めいてきて、徐々に緑が増えてます。こうなると山が気になって仕方無い。

渓流釣りと山菜、どちらも忙しい季節。

 

まずは本流のヤマメ・イワナ狙い。

ヤマメが元気です。どこかにデカいの居ないかな、っと探るも、サイズは何故か金太郎飴状態で、7寸くらいのばかりでした。私が良型を出せないだけだと思いますが・・

魚体がふっくらして、いかにも春。瀬で反応が良く、盛期入りの感でした。

・・関係無いですけど、グローブがくたびれてますな(笑)。

 

良い手応えで、ガツっと来るとニジマス

尺ヤマメか?と一瞬期待するも、泳ぎが違いますからね。

「いかにも」なポイントでイワナが出て、水辺に一時キープしてたら、すぐニジマスが釣れ、私的に珍しいツーショット。

 

今回はどのポイントも、尻と言うか、肩の部分、次の流れへ落ちる場所が好反応でした。こうなるとあるいは、私が反応を取れない場所に大型が居るのかも?

 

綺麗なニジマス

このくらいになると、中々の引き。掛けた時は静かで、竿を絞ったら走り出しました。

ある程度のサイズのニジマスは、最初は余裕を見せると言うか?小物と勘違いさせられることがあります。

こちらも良く太ってる。沢山食べてるのでしょうね。

 

活発なのは、コイ科も。

ウグイがめちゃ掛かりです。これまた春の本流らしい。流れの緩みはウグイの巣窟で、しかしそんな場所にも鮭科が入ってることもありで、悩ましいところです。

 

 

実は今回の本命はこちら、葉ワサビです。これが採りたくて、釣行先を選びました。

大学生の息子が醤油漬けが好きで、今度帰省する際に、食べさせてあげようと。

更に実家の両親、特に父が欲しがるのです。父は足を悪くして、自分では山に行けないですから。

 

白い花が咲き始めてます。山菜の中では早く芽吹く種で、春の目安になりますね。

 

コゴミの一番コが出始め。

 

カタクリの花が咲き。

 

エノキタケも。

 

山菜(植物類)は、芽吹きの順番があります。◯◯が出ると、次は△△、というように。時に変則的な発生はありますけどね。それが徐々に標高を上げていくので、場所を変えれば、同日に様々な種に出会うことも可。

何処で何が芽吹いたかを見ると、水と魚の動きとも連動性があると気付きます。

ワサビの花が咲き、コゴミが出る頃は、その地域はユキシロ期。雪解けの斜面から出る種たちですのでね。こうしたことを知っておくと、出向いた地の季節の状況が幾らか掴めます。

季節進行と関わりが強い渓流釣りと採集。どちらも楽しみながら、私はこの両者を繫げて考察するのが好きです。

 

釣りは本流も支流も良くなって来たし、山はあっちもこっちも見なきゃだし。

体が幾つも欲しい、楽しい春が来ました。

 

私的・本流開幕戦

降雨と融雪の影響で、高水の本流。川の全体が早瀬のようになっており、今時期に渓魚を狙うには厳しい条件です。

車で見回るうちに、何とか釣りが出来そうなポイントを発見。平水なら流れが消えるような場所でしたが、エントリー。

 

魚の着き場になりそうな波立ちが目に付きました。

ほんの数投目、軽く底石を噛んだような? いや違う、これはイワナだ。

アワセを入れると、そのまま川底に張り付いたような手応え。

よぉし、出たね。この感触は良型イワナ確定!

 

増水の水圧と相まって、良く引いてくれました。

寄せようとしても、また流芯に潜り込まれたりで。

 

太い魚。いかにも本流のイワナ、って感じがします。ありがとう、よく出てくれた。

着き場の読みがピタリと当たって、(私的に)釣りの組み立ても良かった。

融雪増水の難しい中で、これは嬉しい。「よ~っしゃ!!」って取り込んだ時に声に出ました。

 

やけに寒い日が多かった3月が終わり、月末の雨以降、急に暖かくなりました。各地で夏日を記録してるそうで、何とも極端な季節の移ろいですね。

しかし融雪水が入ってるからか、気温はともかく水が冷たくて、瀬の中では魚の反応が薄いです。それでも釣り場の選択肢は一気に広がりました。寒さ続きで、手の出せない区域がこれまで多かったですから。

 

こちらも本流のイワナ。この個体はやや細身で、本流では逆に珍しい? 色合いも違うし、どこかの支流から降りたのかも。

 

今回の本流の狙いはイワナでした。その意味で今釣行はノルマ?達成、ようやく今年の本流域の釣りのデビュー戦となりました。

 

水辺近くの植物は、季節の進行を見るのに好適。

ワサビはちょっと葉が小さいです。3月の雪が多かったからじゃないかな。早い年だと、この時期はもっと大きくなっています。

 

釣りに直接絡むところでは、岸辺では小魚が見え(多分ウグイ)、水棲昆虫が羽化の準備をしていました。冬は姿の見えなかった小魚が浮き始めたことからも、春本番が近い。

自然のものたちは、人の暦でなく、気象条件で動いています。勿論、私が狙う渓流魚たちも。

季節の移ろいを観察し、状況判断に活かすことが釣果に繋がると、私はとても嬉しい。観察対象が多いほどに考えることもまた増え、釣りの楽しさを嵩上げするように思ってます。

 

本流はポイントが限られるので、支流も覗きました。

産卵後の回復個体も、徐々にコンディションが上がってます。これからの時期は、状況次第で釣り場を選択するのが吉ですね。

型狙いの本流も楽しい、水と景色が綺麗な支流も良い、芽吹きが始まって山菜も欲しい、春は楽しみが一杯です。

 

熊の痕跡があちこちに。

今回、鹿✕3、カモシカ、テン、に会いました。熊もそのうち出会うでしょう。もう冬眠期間は明けてますしね。

 

私が行く本流域は、今年は春の足踏みが続き、目覚めが遅い様子。やっと始まったかなと。本格的に釣れるのはもう少し、といったところです。

行きたい場所、やりたい事が増え、体が複数欲しい季節になりました。

 

2024年・3月の渓流釣り

例年に比して雪も少なく、暖かく感じた2月。

・・から、「これでもか」という程、毎週のように強い寒気が来ました。岐阜県山間部では4月にも降雪は珍しくなく、3月はまだ寒いのが普通ですけどね。

しかし休日に渓流釣りに行くたび、陽光は殆ど差さないし、最高気温が5℃以下、2℃、3℃までしか上がらない日ばかりで、雪は降る、冷たい北風は吹く、ここまで「寒」に付きまとわれたのは初めてじゃないかな。朝にマイナス7℃を下回ったのも、久しぶりに体験しました。

 

寒さがキツいとの理由で、釣り場選びに難儀したのも、ここ数年記憶にない。何せ釣り場に向かう道が大変でしたからね。

標高を下げたり、里の道路近くを選んだり。あまりに寒い日に奥山を目指しても危ないし、丁度いいと言えばそうかも。

この3月は、寒さ厳しき日の釣り場を探すことに充てたと、ポジティブに解釈しようと思います。

 

3月初頭にヤマメ域に行った際には、魚の姿がすっかり春めいていて驚きました。大型とまでは言えなくても、平均してサイズが良く、流れに入っている個体も沢山。

これは不思議でしたが、2月に雪でなく雨が降って増水した事、暖かい日の後に冷え込んでユキシロが止まったことなどが原因かと考えてます。一度は暖かくなって、魚が動き出したタイミングだったのではないかな。

 

ところがアマゴ域になると、同じように雨が降り、魚が動いたはずなのですが、まだまだ冬色を残した個体が多く、これまた不思議。

 

活性化に個体差があるのはいつものこと、同じ日でもコンディションの違うアマゴ達が居ます。

これは地域差もあり、同じ地域でも標高、水源地、日照などの地理的条件に、湧水や支流の流入など、水違いも加わるのでしょうね。

 

冬を長く引く河川、春が早い河川と色々で、冬が厳しいなら夏でも涼しいのでは?とか、考えることは一杯あります。

 

全体としては、2月後半くらいから、やや流れのある場所に出てくる魚は増えたようでした。

3月もその傾向のままで、流れの早いポイントで反応する魚は稀。つまり早くから動き始めたけれど、寒の日には深みに沈んで冬反応、と言ったところだったかと。

勿論これは私が見回った範囲でのことで、初頭のヤマメのように、すっかり春を纏う個体群も居ましたから、地域が違えば魚の活性化の差はあるものと思います。

 

3月は冬と春の境い目で、魚の姿も反応も、冬型と春型が混じります。今年は私の釣行日には、完全な冬でなく「冬寄り」な魚の動きが多かった。止水の淵やトロにも居ましたが、緩い流れに着いて捕食している感じ。

例年の3月であれば、寒い日でも大きな流れを探りもしますが、今年は2月のような釣りの日ばかりで、ゆえに本流域は殆ど手を出していません。ここは釣り場選択にストレスを感じる部分でした。

 

3月最終盤になってもまだ、真冬の姿のアマゴも居ました。

今年の3月に収穫だったのは、この時期には入ったことがあまりない渓を探って、様子が見えたこと。大きくて活きの良い渓魚に多く出会いたいのは正直なところですが、渓の環境を観察する機会になりました。

 

この冬に感じたことが、春、そして夏と、季節進行とともに移ろう釣りに活かされ、また来期以降にも楽しめたら良いなと思っています。