山渓遊びブログ 渓流釣りと採集

岐阜県から 山渓アウトドアライフ

魚が減る理由

 

魚が減っていく本当の理由について、「獲り過ぎ」という本質

 

この記事の筆者は、こうした警鐘を以前から発信されてます。

幼魚や産卵期の魚を大量に捕ってしまうと、資源は枯渇してしまう、と言うことですね。

 

 

 

 

先だって私の書いた記事。

私が鮭釣りを始めた頃、この十年ちょっとくらい前ですが、今のように鮭が少なくなる日が来るとは、想像もしませんでした。

その原因は諸説あり、↑筆者の言われるように、漁獲管理の拙さもその一つかもしれません。

 

日本の内水面には、持ち帰ることのできる魚の体長の規定があるが、知っている人が少ない。『小さいと唐揚げにすると美味しい』というような理由で違法にキープされ、顛末はといえば、産卵にたどり着くまで成長する魚がおらず、秋になると資源量が大幅に減る。それを次の解禁のシーズンまでに放流で補填するという悪循環。日本の川に真の天然魚は少ない(特にトラウト/サーモン類、1割もいません)

 

本文のこの一節には、渓流釣り人として違和感があるので、私の意見を書きます。

 

持ち帰ることのできる魚の体長の規定があるが、知っている人が少ない。

漁協から体調制限についてのアナウンスは出ており、趣味で渓流釣りをするのなら、それを知らない人は居ないです。知っていて持ち帰る人は居るかもしれないですが。

 

産卵にたどり着くまで成長する魚がおらず、秋になると資源量が大幅に減る。それを次の解禁のシーズンまでに放流で補填するという悪循環。

確かに持ち帰られた分の個体数は減っているでしょう。

禁漁期に資源の補填目的の放流がそんなに各所で行われているとは、私は認識していません。(秋季放流も河川によりあります)

成魚放流中心に管理される釣り場はこの記述通りかも知れないですが、そうした河川はごく一部です。

 

日本の川に真の天然魚は少ない(特にトラウト/サーモン類、1割もいません)

何のデータで「一割いない」と言い切られるのか分かりませんが、放流の系譜でない、純血の天然魚との意味なら、一割どころかもっと少ないですね。過去に放流が全く行われたことのない河川は極希少ですし。

河川で再生産された、準天然、自然繁殖個体であれば、10割が占める場所もあります。

 

 

どうもこれらの記述は、一部の事実を拡大した想像で書かれたように感じます。

海では漁獲量がデータ化出来ますが、河川においては漁師による漁獲は僅かしかなく、数値にできるのは、漁協や研究機関等による生息調査くらいでしょうか。

各種の魚の漁獲が減っているのは事実で、記事全文を否定するつもりは無いですが、想像に依拠する部分があるのならば、内容の信憑性に疑問符が付きます。

河川において釣獲が減るのは、釣り人の乱獲が一因になるのは確かと思います。

温暖化、河川工事、農薬散布などの環境問題、放流魚苗、外来魚、漁協の管理体制、鳥類による食害。考えられる魚族減少の要因は多岐に渡る。

 

中部圏の河川では、石徹白川と高原川が釣獲の尾数制限を始めました。支流の沢の禁漁措置などを実施してる河川もありますし、放流魚のあり方は各漁協で年々変化してるのも解ります。

今居る魚達が今後も息衝き、未来にその環境が残り続けることを願います。