山渓遊びブログ 渓流釣りと採集

岐阜県から 山渓アウトドアライフ

高原川漁協から

 

Microsoft Word - 渓流魚の常識.docx (takaharagawa.com)

 

近年の研究により継代養殖魚の放流は必ずしも効果的な渓流魚の増殖方法ではないことが解ってきており、場合によっては野生渓流魚資源に悪い影響を与えることさえあるようです。

当組合では、令和6年の漁業権切替を境にヤマメ・イワナの増殖方針を大きく転換することとし、野生魚による自然産卵の促進に重点を置くこととしています。

それには野生親魚(特に♀)が産卵期に多く生息していることが重要で、行使・遊漁規則にヤマメ・イワナの採捕数制限の規定を導入しました。今回の規則化では上限が20尾と平均的な釣果からすると多いため、親魚保護の大きい効果は期待できないかもしれませんが、渓流魚を本当に増やすための方向として肯定的にとらえていただき遵守をお願いします。また、大型のメス親魚は増殖に大きく寄与しますので、なるべくなら再放流をしてください。

 

いわな20尾 やまめ20尾

 

岐阜県飛騨地区の高原川漁協。

県内では、釣果の尾数制限は初めての試みではなかったかと。

一度に20尾もの渓魚の持ち帰りは、私はもっと少なくても良いと思う派です。ここは色んな意見があるでしょうが、今まで無制限であったと考えたら、随分進んだ話かと感じました。

 

 

このところ、「放流しても魚は増えない」との研究結果が発表されています。

 

 

河川における魚の放流が魚類群集に与える影響を検証。魚のふ化放流は多くの場合で放流対象種を増やす効果はなく、むしろ、その種を含む生物群集を減らすことを明らかにした。

漁業対象種のふ化放流は、国内外に広く普及している。だが、こうした放流では自然界には生じえない規模の大量の稚魚を放つため、生態系のバランスを損ね、魚類群集全体に長期的な悪影響を及ぼす可能性が指摘されていた。今回の研究結果は、持続可能な魚類の資源管理や生物多様性保全に対する放流の効果は限定的であり、生息環境の復元などの別の抜本的対策が求められることを示している。

 

高原川漁協が研究結果をいち早く取り入れたのは、フットワークが軽いと言いますか、とても良い事と思います。

以前に成魚放流を止めたと聞いた時は、個人的には拍手していました。

河川の釣り堀化には正直、私は疑問を感じます。とは言え、漁場管理の形態としては否定も出来ず、釣り客のニーズと漁協の方針の兼ね合いがありますね。変更するのは大変で、管理は難しいのだと想像しています。

 

今後何年後かに高原川で、良い結果が出ることを祈りつつ。

私も実際に竿を出して、釣って、見てみたいと思っています。