山渓遊びブログ 渓流釣りと採集

岐阜県から 山渓アウトドアライフ

ブラウントラウトの調査 飛騨・宮川

 

河川での外来種の生息状況を確認するための調査が、岐阜県飛騨市河合町の小鳥川で行われ、ヨーロッパ原産のブラウントラウトの生息が確認された。

 

調査は、同市を流れる宮川の下流域と支流を管轄する宮川下流漁業協同組合(同市宮川町)が実施。同漁協は、2014年からブラウントラウトを中心とした外来種の生息調査を続けており、生息数や分布状況などを調べている。

 

ブラウントラウトはサケ科の魚。国が作った「我が国の生態系に被害を及ぼすおそれがある外来種リスト」では、適切な管理が必要な産業上重要な外来種となる「産業管理外来種」に分類され、「これ以上の分布拡大をしない」という考え方に沿った管理が求められている。

 

調査は、宮川との合流点の少し上流から2キロ余の小鳥川であり、同漁協の職員と組合員が電気ショッカーと網を使って採捕したイワナやヤマメ、カジカなどとブラウントラウトの魚種、数量、体長を記録し、ブラウントラウトだけを捕獲し、他の魚種は放流した。

 

今年のこれまでの調査で捕獲したブラウントラウトは約300匹で、体長は7~40センチほどだった。

 

同漁協は「ブラウントラウトは川の環境収容力を圧迫し、魚食性があることから在来種や漁業権魚種への影響も見込まれる。生息数の増加や生息域の拡大を防ぐ活動を続けるとともに、効果的な対策を考えたい」としている。

 

→今年のこれまでの調査

と書かれてますので、何度か行われてるのですかね。7cmの稚魚が見付かってることからも、繁殖してるのが分かります。

 

小鳥川下流はやや大きな渓流の規模で、こうした調査には好都合でしょうね。

宮川本流は幾つかのダムがあり、そちらを調査し捕獲するのは、かなり難しいかと思います。

 

以前書いた、ブラウンに関する記事。

当ブログではアクセス数が多いようです。皆さん、検索してお調べになってるみたいですね。

 

私自身、岐阜県飛騨方面のブラウンが棲息する河川は、何度も見ています。神通川水系庄川水系

 

飛騨方面はニジマス放流が盛んです。

ブラウンと同じく産業管理外来種に指定されてるのですが、自然繁殖する率が非常に低いことが違いますね。漁協が放流を止めたら、多くの河川で姿を消すでしょう。一部は繁殖してるようですが。

ブラウンは先の稚魚捕獲の話からも分かるように、条件の合う河川では世代交代しています。つまり定着性がニジマスより高い。また、問題視されやすい事として、魚食性の強さが挙げられます。

ニジマスは漁業権対象魚、ブラウンは対象魚では無いです。

 

釣り人による違法放流であるとか、養魚場からの脱走であるとか、ブラウンの起源は諸説あり。

生きる命に罪は無いですが、岐阜県飛騨方面においては、漁協は「駆除対象」としています。

河川での魚族の扱いを決めるのは、まずは法律、そして漁協の規則。

今回のような調査結果を踏まえ、漁場管理する漁協の決定に従い、ブラウンとは付き合うことになるのだろうと思います。