渓流釣りでは鮭鱒類を対象としていて、他魚種は歓迎されません。私が釣りに行く範囲では、その筆頭がコイ科魚種。
場所によっては、まさに爆釣状態で、ウグイの猛攻を受けます。
尺を超すサイズにもなると、重量感あり、釣りとしては楽しいような気がしなくもなく。でもやっぱり、あまり嬉しくない(笑)。
さて、このコイ科のウグイ。
大抵は不人気ですが、棲息する河川によっては、美味しく食べられる魚です。他のコイ科魚種と同じくで、小骨が多いですけどね。
渓流の澄んだ水に泳ぐウグイは、臭みは殆どなく、煮ても焼いても揚げても旨い。私は塩焼きが好きです。毎回持ち帰ろうとは思いませんが、食用として全然アリ。
初夏頃の、婚姻色の出たウグイをアカウオとも呼ぶようです。
この時期は腹がボテボテで、太い。
産卵期近くなって、これが群れになる時は結構凄いです。一ヵ所に何百匹居るかと言うくらい。
釣り人には敬遠されがちですけど、コイ科魚も大事な自然の一部ですからね。繁殖期はそっとしておきたいような、しかし渓魚を狙っていると、どうしても釣れてしまう。コイ科魚種の棲息がある河川では、釣りで完全に避けることは不可能だと思います。
水温が高くなりやすい下流域では、特に夏場はウグイは臭みが強いです。
釣れてからハリを外す際に、手にニオイが着いてしまうほど。あれはさすがに、食欲が失せます。
上流域の冷水なら、夏でも臭みは弱め。水質も大事ですけどね。
釣り人が臭みを嫌がるのは分かりますが、そのイメージの多くは下流域の個体のものではないかな?
渓流のウグイなら、未体験の方はお試し戴ければと思います。結構美味しくて、印象が変わるかも知れません。
折角なので触れておきます。
ニゴイもまた、釣り場によっては避けられない魚。
これが実は、食べると結構美味しいのです。40~50cm以上のサイズは普通に出ますから、一匹取ってくれば、色んな調理に出来ます。ウグイと同じで、渓流の清水であれば、嫌な臭いはしないですしね。
日本国内の淡水魚は、旨い旨くない、味の好き嫌いを除けば、どれも食べられます。
食べたいか否かは釣り人の志向で分かれるでしょうが、時には食の楽しみもあって良いのではと。コイ科の魚を見直すきっかけになりますしね。
コイ科魚種では、個人的に一番出会えて嬉しく、食べて好きなのはオイカワ。
モロコやアブラハヤも、結構イケる。
たまに食べてみると、やっぱり良いものだな、って思います。