山渓遊びブログ 渓流釣りと採集

岐阜県から 山渓アウトドアライフ

渓流解禁初期・2月の釣りを考える

こちらの記事が、当ブログでは人気があるみたいです。

ので、未紹介の内容を書いてみます。

 

冬の渓流魚

イワナは6~7年、長いものではもっと生きるようですが、アマゴの寿命は基本2~3年。

初期の渓で良型アマゴと言うと、居着き型かそれに近い3年魚中心になります。遡上・移動型の大型アマゴは、前秋の産卵行動後に斃死していますのでね。

居着きアマゴの中に、1回目の産卵で生き延び、翌秋に2回目の繁殖行動をする個体が居る。良型狙いなら、これらを探します。

 

流れの緩み

2月の渓流は大体、渇水で開幕します。降雪でなく降雨で増水し、川底の泥や、沈んだ葉っぱ等のゴミが流されると、魚の動きが活発になります。

増水が起きる前までは、流れの緩い淵やトロ場がメインの狙い目。

しかし地域と年によっては初期から降雨があったり、融雪増水が始まっていたり、渇水とは限りません。この場合でも水温は低く、やはり流れの緩みがポイントです。

 

 

緩流・止水の釣り

渓流釣りは「流れを釣る」ことが基礎動作。ところが初期の渓魚の居場所は、流れが消えているポイントが少なくないです。渇水時では尚更。

波立ちが無く深い淵底を狙うのに、仕掛けの組み方や竿操作で僅かな流れを捉え、魚の目の前にハリを通す工夫が要ります。この、動かない魚のアタリを探して取るのが初期の面白さ。

どうも淵ごとのパターンがあるようで、最深部が良い、払い出しが良い等々、それが日ごとにも違ってきます。なので釣り方も毎回同様でなく、その時々にどう狙うかを考えないといけません。

 

水の増減と魚の動き

空気が暖かい時の雨で増水すると、魚が一気に活気づきます。しかし冬は雨後は寒気が入ることが殆どで、一旦動き始めた魚もその後は喰い渋ることが多い。また、空気が冷えた時の雨だと、水走りが良くても、反応が出難いです。

冬の増水時は、水流に逆らって泳く体力が魚に無いので、狙うのは流れの中に出来た緩流。

瀬脇や石裏のタルミは勿論、見た目に瀬のようでも、川底では流速が落ちるようなポイントに魚が入っています。上波に仕掛けが取られてしまうと、魚が追い切れずにアタリが出ない。立ち位置とイトの入水角度を調整し、川底の緩流を狙います。

 

地形の差異+ポイント選定

同じ地域でも右岸左岸で、残雪の具合や水温に違いがある事が多いです。これは水源地の標高や、陽当たりなどの条件からでしょう。

元々水が冷たい場所は、冷え込みが来ても魚の動きがあまり違わない場合がありますし、しかしそんな場所は厳冬期は反応そのものが少なかったりもします。

陽当たりの良いポイントの方が魚の動き出しが早いようですが、天候や水況によって、好ポイントは違ってきます。

元々の山渓の条件に、日ごと年ごとの気候の状況を加えて、ポイントの選定をすることが肝要かと思います。

 

その日その時に何処で何が当たるかは、事前に読める部分、行った先でしか探せない部分、色々です。

冬には冬の釣りがあります。

ポイントの選定は知識と経験、そこに緩流を釣る技術を合わせると、魚が応えてくれるものと思います。