2月・強烈寒波~3月
2月1日の一部河川の渓流解禁から、その数日後。「10年に一度クラス」と呼ばれた寒波が来て、各地で大雪となり。その1週間後に、更に「最強クラス」の寒波が来て、この時は雪よりも冷え込みがキツかったと感じました。これがしばし尾を引いたと思います。
私の初期に慣れた釣り場は、道路近くでさえ近寄れない程の積雪に。
雨でなく、降れば雪。まとまった降雨は年明けから二カ月も無かったです。
ここで良かったのは、例年降雪が少なめな地域の開拓に行った事。
大雨や大雪等の悪条件の際、安全を考慮して、見知らない渓には私は行きません。しかし例年なら釣りに出られる地域が封じられ、ならば初見の渓流を釣ろうと。
地形を見て、初期でも釣りになりそうな河川を探し。尺イワナを筆頭に、真冬にしては元気な渓魚たちに出会えました。
経験上、寒中でも魚がある程度活発な場所があり、その特徴は地域が違っても、同じか、似た考察が当たることが確認できました。これが本冬の収穫です。
しかしこの後が苦戦続き。
考察が当てはまる河川では、そこそこの魚との出会いが叶いましたが、釣りは全体的には非常にシビアでした。とにかく山の積雪が凄かったです。
この傾向が4月初旬まで続き、釣りの反応が薄く、今年は魚が少ないのかと心配したほど。
4月・ユキシロ期~5月初旬
河原の緑が見え始めると、ユキシロ期。冬の間が強く冷え込んだ影響からか、季節進行は例年に比して遅れ気味に。魚の動きもまた遅れていたようですが、徐々に活発になってきました。
積もり積もった雪が解け始めると、イワナ達が元気に。
今年は融雪の影響が長く大きかったことから、動き出した良型イワナに出会う好機でした。40cmを超す良型が何尾かに加え、最大は50超え。
この頃からようやく沈黙気味だったアマゴも釣れ始め、初春が厳しかった分、状況が逆転したようでした。
5月・渓流盛期~梅雨入り
里部は春から初夏になっても、GW連休明けくらいまで山には雪が残り、各種の芽吹きも開花も遅れたまま。河川下流部と上流部では季節進行にズレがありますが、今年はそれが顕著でした。
例年比で1~2週間ほど遅くなった植物類の成長。陸上の事象と、水中の事象はやはり、連動していました。
季節進行の遅れは、水棲昆虫にも影響した様子。これは渓魚達の動きにも関係していただろうと。
そこで魚の捕食行動と、釣り方の考察を合わせるため、新たな観察項を取り入れました。季節のズレがなかったら、考えなかったかも知れません。そのお陰か、検証不足ではありますが、魚の動きが盛期入りした5月、良い出会いにも何度も恵まれました。
そして5月後半にはもう、長かった寒気の影響はほぼ感じなかったです。
梅雨入りが各地で聞かれる頃、魚達の動きは私感では例年通り。春先の、魚が少ないのではないか、との心配は杞憂に。
年ごとに移ろいが変化する自然相手の釣り。今年には今年の学びがありました。釣果も大事ですが、釣りを通して自然を知るのが面白さ。
これから夏、秋と季節が進み、その時々を楽しみたいと思います。