私は山渓の趣味を続けてきて、20代の頃、40、50代以上の先輩達は皆、知識豊富で腕達者に見えました。
渓流釣りにおいては、良く釣る人はスタイルが独特と言う感じ。
先輩方に近づきたいと、見て、聞いて、自分なりに取り入れてみましたが、真似は中々出来ていません。他人に真似が出来ないから、独特なのかも?
「人と比べても仕方ない」
よく聞く言葉ですが、そうでしょうか。
私は大物渓魚を沢山釣れる人が羨ましい。なので自分と何が違うのか、知りたい。
年長者だけでなく、年こそ若くても優れた人は沢山居ます。
優れたものと比べて、自分の不足を知る機会とすれば、良い勉強じゃないですかね。
羨ましいと感じるのは、他者が自分の理想により近いから。そこで自分を卑下したり、相手に嫉妬するのはどうかと思いますが、奮起する燃料なら良しでしょう。
「ネガティブな感情になるなら、比べない方がマシ」と言うのは本当かも知れません。
要は良いか悪いかでなくて、比べたことでどうなるのか、あるいは比較した結果をどう考えるか、かなと。
ある種のネガティブな方で、他者と比べることで持っていない自分に気付くと、それ対して何かの理由を探しがちです。
それは他者比較する良し悪しとは、また違う話。おそらく言い訳や負け惜しみを考えるその一部は、自分を正当化したい心理です。それで良いかどうかはともかくとして。
自分の気持ちは自分では騙せません。自身が抱く不足感は自分が解ってますのでね。
私が思うのは、「人と比べても仕方ない」と言えるのは、他者に影響されることなく、確りと自立した価値観が持てるレベルに到達してからですね。過信でなく、自信を持つこと。
私が若き頃に先輩たちに感じたのは、この部分じゃないかと。・・と言っても、自分は年齢だけ重ねても、そのレベルに到達できた感じがしないのですけども。つまり今の私ではまだ無理。
言い方は悪いですが、自分より劣る(と見える)人も居ます。だから学ぶものが無いかと言えば、そうではない。
それと他者を見下すことで得られる優越感は、あまり良いものとは言えないです。それは自信とは別物。
余談ですが「優れた人を見付けて、そういう人とお付き合いをするべき」と言った人が居ました。それだと優れた人からは、あなたは付き合うべき人にならないですけど、大丈夫ですか?
「見本になる人を見付けたら、そこから学ぶべき」は賛成です。
自身の理想は自分のもの。
他者様がそれに近いものを持つなら、取り込めるだけ取り込んだ方が得。それ以上が理想なら、最低でもその他者の現在を超さねばなりません。
どんな形であれ、自身を前進させられるなら、他者との比較は有効と私は想っています。