人間は年を取ると、頑固になると言われます。
これは性格云々だけでなくて、「前頭葉の萎縮」により起きるのだそう。老化現象なわけですね。
前頭葉は知覚や感覚に関わる部位で脳の部位で、幼年期から早く発達し、しかし衰え始めるのも早い。
前頭葉の萎縮により、柔軟な情報処理能力が落ちる。故に「こうだ」と思い込んだら、他の情報が入れられない。って事らしい。
早い人は40代くらいからこれが始まる、と。年齢が重なると、新しいものを覚えて取り込むのが苦手になりますよね。
お断りしますが、ここは渓流釣りメインのアウトドア・ブログなので、記事内容はそちらの話題です。
今まで生きてきて「こうだ」と思い込みが固定観念化すると、それを疑うことも、まして変えることも困難。そこに合わない人や物事に出会うと、怒り出すとか、そうした反応が起こる。
「自分の考えが違うのかも?」と思えなくなるのですね。それだけならともかく、他者に攻撃的になるのはイダダケない。そこでイライラするのは、まず当人にとってストレスでしかないです。
言葉が悪いのは承知で書きますが、「ガンコジ○イ・バ△ア」のメカニズム、つまり「老害化」ってお話です。←ここまで読んでイラッ!とした方は、怪しいかも?
私はそうなりたくない。ので、打てる手があるなら、打っておきたい。
ある精神科医によると。
思考の柔軟性を保つのには、「物事の一面だけを見て、結論を出さない習慣」は有効、とのこと。なるほど。
これは私自身が気を付けていることでもあります。何かを判断する際、思い込みがバイアスを掛けることは、本当に多くて(←私は。
「日本人は過半数が論理的に思考せず、感覚で物事を判断する」のだそう。
これ、思い込みの元ですね。根拠がなくても、自分のカンでものを決めるのですから。
それで「たまたま成功・失敗した経験」を経ると、「やはり、だから、こうなのだ」が強化される。実は違う答えがあるかもしれないのですが。
その思い込みを元に、50年60年と生きれば、前提の間違いを修正するのは困難でしょう。
さて、釣りの話です。
釣りは中々思い通りになりません。「目から鱗」な展開も多く、思考の柔軟性を鍛えるには、とても良い趣味かと思います。
しかし。
私も長く渓流釣りをやってきて、人の意見を聞かない釣り人を何人も見ました。そのこと自体は問題はなく、自身の方向性や拘りも大事で、他者迷惑なく楽しめてるのなら良い。
ただ、ある意味「凝り固まった人」が他者を攻撃的、否定的に扱う様は、まさに老害現象だろうと。少なくとも、そんなことをしてる人は楽しそうじゃないです。
勿論私の方も、誰かに対して「私の言う事を聞け」などと言うつもりはありません。
では何故、他者の話が聞けず、まして否定的態度になるのか。
これは自分が生きてきて、出来上がった脳内の結論が侵される不安からなんだそう。自分と違う意見は、自分の結論を否定しているとの勘違い、ですね。
頭の柔軟性が乏しいと、釣りから得られる新しい発見や出会い、つまり楽しみが減ると思うのです。
老化は誰にでも起こること。その際に、「楽しくない自分」まで一緒に作る必要はない。
私は年齢を重ねても、楽しい釣りが出来る自分でいたい。ついつい思考を固定化し易い自分を戒めたいと思っています。