ここに生息するニホンザルが『生きた魚を捕まえて食べる瞬間』の撮影に大学やNHKなどのグループが世界で初めて成功した。
「サルが魚を捕まえた」というと、何だかほっこりするような話にも感じるかもしれないが、実は「サルの仲間が魚を捕って食べること」は極めてまれなこととされている。
少なくともニホンザルではこうした行動が確認されたことはなく、科学的な調査で明らかになった新事実なのだ。
この映像は2022年11月に国際的な科学誌にも掲載された。
長野県上高地から、以前にニュースになりました。
そして今年。
川の水も少なくなったため、上高地ではサルが魚をつかめて食べています。
ニホンザルは世界でも珍しい、雪の降る地に棲息する種。その地に合った、独自の行動を取っているサルなんですね。
渓流釣りで、分流の浅瀬などに魚が居るのは目にします。
どうやら上高地のサルは、それらを狙ってるのですね。さすがに水がとうとうと流れる渓流に飛び込んでるわけではないようです。
となると、ユキシロの前の春先、夏から秋の渇水期、このあたりが狩り(漁?)に適してるのかな。今年の異常渇水で、上高地梓川水系も水が減っており、魚を狙う動物には好都合なのでしょう。
撮影場所のピンポイントは分かりませんけど、サルが食べてるのが「イワナ」かどうか、私では映像からは分かりません。
上高地は禁漁区で、釣りは不可。
ただ、私の知る限りでは、彼の地には移入種のブラウントラウト、ブルックトラウトが居て、在来イワナは殆ど見られないと聞きます。確か大正時代に、欧州産が移植されたのではなかったかな? 上高地の観光地周辺で見られる魚は、ほぼ外来魚と見て良いはず。ブルックはイワナ属で、在来種と交雑することも知られています。
また下流の梓川本流においても、最優先種になっているのは、現在ではブラウントラウトです。ブルックはあまり降りてきていないようですね。
もう10年以上前に、獣の咬み傷のあるイワナに出会いました。
画像の反対側は皮膚にかなりの傷があり、上下の歯跡が確認できます。ちょっと酷いので、公開はしませんが。
サイズは48cm。これに咬み付いた獣とは、何だっただろう。
キツネ等の肉食獣が疑わしいなと思うのですが、このサイズのイワナが、そう易々と浅瀬に出ることは稀な気がします。どうやって陸上の四足獣が、大イワナを襲えたのか。
何にしても、牙を頭部に立てられながらも、逃げて生き延びていた、その逞しさに感動したものです。
もしやこのイワナに咬み傷を付けたのは、サルだったのかな。
ちなみに、ツキノワグマが渓流魚を襲うのは、かなり稀と思います。北海道のヒグマがサケを獲る様から、熊が魚を襲うイメージがあるみたいですけどね。
しかし今回のサルが魚を食べる映像からも、浅場に居る渓魚であれば、四足獣の餌食になることはあるようで、自然に生きる魚達も大変だなと思う次第です。