高速道なら、岐阜・滋賀県境まで1時間掛かりませんから、その気になればパッと行けます。が、山渓が好きで各地に出向いている私は、何故か西方面には疎いです。
その中で少し行ったことがあるのは、琵琶湖の東~北の流入河川とその周辺。
琵琶湖岸は平野が広がります。ところが山は急峻。岐阜と三重と滋賀のそれぞれの県境は、標高のある山々(伊吹、鈴鹿)が並びます。
中央に広大な琵琶湖があり、福井(北陸)から雨・雪雲が流れ込むと、湖面を通過して山に当たることから、豪雪にもなるようです。「伊吹おろし」との名称もありますね。
私は渓流釣りを通して河川を見ていて。
湖産鮎、ビワマス、他諸々沢山の固有種が居て、淀川水系は、琵琶湖までで独特の生物生息圏が完成している、と言えると思います。
河口近くは勾配のない、フラットな川相。深場は少ないです。
伏流して水枯れになる河川が多く、しかし増水時には流れが繋がり、上下流の魚の移動が起きる。これは私の住む岐阜県では、稀にしか見られない現象です。
下流部の穏やかさに比して、急峻な山を流れる川相は意外に感じるほど。車を走らせていても、山に入ると一気に標高が増します。勿論、水源地の位置によりますけども。
私が見た滋賀県の東側河川は、山頂から琵琶湖までの距離が短い。山が高くなるほどに、距離の短さから急勾配を流れる相になる、のでしょうね。
砂防堰堤群があるが水が無いとか、しかしその上流まで行くと流れが復活したりで、中々複雑。どうしてこうも水枯れ区間があるのだろうか?
棲む生物が特有、地形が独特、これらの繋がりで、フィールドが幾重にも興味深く形成されている。
所謂渓流相の河川もありますが、大きな岩がゴチゴチと詰まった場所は少なく、多くは小砂利底。正直私は、こうしたフラットで浅い河川は釣りでは苦手です。
流れに変化があるポイントは、水流の複雑さゆえの難しさがありますが、フラット型の河川では、釣り方の前に魚の着く場所が絞り難いと感じます。これも慣れ、なんでしょうか。
そうした意味では、釣り慣れないポイントを攻略できれば、釣りの幅は広がるかもしれない。
2023年から、息子が滋賀県の大学に行き、一人暮らしを始めました。
それで出向く縁が出来て、数回は釣り具を持ち込み、各種の魚と出会っています。
私自身はアマゴやイワナなどの渓流魚をメインに探しますが、当地にしかいない魚には興味がありますし、環境の差異から見慣れた魚でも性格に違いがある気がして、幾重にも面白い。経験の幅を加えることは、楽しさを増やすことになりますからね。
日本でも稀有なフィールドの、滋賀県と琵琶湖周辺。この先も楽しませて貰えそうです。