毎年2月の渓流釣り解禁が近付くと、思い出すことがあります。
殆ど毎週のように山渓に出る私。多少の体調不良だろうと、余程でなければ止まりません。
その私がもう随分前のこと、2月に入り渓流釣りが始まっても、家から出る気力を失いかけた時がありました。色んな悩み事があり、寝ても覚めてもそれらが頭から離れず。内容は主には、仕事関連でした。
当時はウチの子供たちがまだ小さかったので、朝は一緒にご飯を食べ、保育園の送迎もしていました。そこまで済ませて時間が空いても、どうにも動こうという気持ちになれなくて。
だけど、どうしようか・・。
何やと言いつつも、結局釣りに行きました。
しかし向かう道中もずっと仕事のことばかり考えていて、渓流に立っても尚、全然目の前の釣りに集中も出来ない有様。
だったのですが。
しばしして、小さいながら綺麗なアマゴが釣れました。
その後、2尾、3尾と、アマゴ達の顔を見てるうち、2時間ほど過ぎた時に、ふと気付きました。あれだけ頭の中を占めていた、仕事の悩みを忘れてることに。すっかり釣りに集中していたのですね。
そんなに沢山釣れるわけでもない、冬の冷たい渓流が、とても楽しいと感じました。
実釣は4時間弱ほど。一区切り付いたところで、川から上がりました。
釣りの最中も、その帰り道も、先程までの悩み事が一旦は溶けたような。何が解決したのではなくても、脳内でスイッチが切り替わったと言うか?
久しぶりにスッキリした、とても気持ち良い感覚がありました。出足は鈍かったですが、行って良かった。
この時から、自由に使える時間があるのなら、仕事や他の何かがあっても、好きな過ごし方をしよう、と決意(?)。釣り馬鹿は、釣りをしてると元気が出るものです。
思うに、悩み事をしてる時は、自分の中で様々な事柄が絡み合ってしまい、答えが見えなくなってるのですよね。考えても仕方ないことまで考えて、出口なき迷路にいる、そんな感じ。
「明けない夜は無い」と言いますけど、悩む最中は暗い夜が続くイメージ、ですかね。
私はその時は結構大変だった。が、実は後から考えると、大した問題では無かったです。
どうも私は他者からは、あまり深く悩まないで、いつも楽しそうに見えるらしい。・・褒められてると受け取りますけども(笑)。
自分で解説すると、悩みが無いのではなく、ほどほどで切り替えていて、あまり外にはそれを出してない、と言うところかと。
一所懸命になれる趣味を持つ良さは2方向。
一つは、自身で心の豊かさを創造出来ること。充実感ですね。
もう一つは、マイナス要因があっても意識をそちらに取られ過ぎず、そのウェイトを下げられること。本記事は主に後者の話です。
私は追い掛けたいものに出会えて本当に良かった、と思っています。