段落ちの荒場に、キツい水流で白波が立っている。早春の釣りは、流れの緩みを探りたい。
ここはパスして上流へ向かおうと、対岸へ渡渉・・する途中、角度を変えて見た荒瀬に、僅かな緩流があると気付きました。
どうしようかな。折角だし、そこだけ竿を入れてみよう。渡り返して、再度荒瀬の前へ。
打ち込んですぐに、魚の反応あり。
掛かってから荒瀬の中を泳ぐ泳ぐ。
強いな、何だこれ? イワナっぽいが、凄い元気。
下流側は私が先に渡ろうとした浅場です。とりあえず荒瀬からそちらに誘導。
白波から出た魚体は。
あれ?! 大きいぞ。尺以上あるだろコレは。
おぉ〜、良いイワナ!!
30cmは全然超えてる。「よぉっし、来た甲斐あった!」と声に出ました。2月に尺上イワナとは、私的に上出来。
オスらしい顔付き、格好良いな~。ありがとう、よく出てくれたね。
口の中とヒレが黒い。
婚姻色が抜けてませんね。渓流魚の成熟個体は野性味というか、迫力があります。
まさかのポイントでの出会い。
あんなキツい(と見える)流れに、今時期に尺上イワナとは、釣った自分がビックリです。我ながらよく、あの緩流に目が留まったものだ。
川の流れは、目線の高さと、右岸左岸、上流側下流側で、立ち位置が違うと、印象違いになることが多いです。なので同じポイントでも、見る角度を変えてみると、水深や水流の判断を修正することも出来たりします。
今回はそんなコトが上手くハマりました。
アマゴのサイズが上がらなくて、選んだ場所が良くなかったかと、困ってたのですけどね。結果的には選択が大正解となりました。
主に冬場の釣りは、居る場所では数が出る、そこで一工夫、二工夫するのが面白さかと思ってます。
活発な魚はとりあえず反応してくれますが、そうでない魚も沢山居ますのでね。そこを上手くやらないと、釣ってる間に魚がスレて、反応が無くなる。
なるべく良い流れから確実に釣るか、細かく順に探るか、考えることは色々。
これも良いイワナ。泣き尺です。
アマゴの平均サイズが小さかったのですが、イワナが元気な日、でしたね。
こういうことは、年間通してあります。その日の傾向が掴めても、何故なのかは中々分かりません。それは時間帯かも、釣り方の問題かもしれない。
ただ、冬場の私の行き先ではイワナが一ヵ所で沢山釣れることはあまりなく、アマゴがメインで、イワナは混じって釣れてくる感じ。
今回は小型アマゴばかり相手にしてたので、尺イワナの引きには意表を突かれたと言うか、嬉しい驚きでした。
水飛沫が枝に飛んで、アート作品みたいになってました。
雪は少なくなりましたが、寒いわけですね。時折小雪が舞い、渓流沿いの体感は氷点下です。
雪融けの斜面からはフキノトウが沢山出ていました。早春にコレを見ると、少し心が温まる気がします。
でも釣りバカの心が一番温まるのは、やはり魚との出会い。
2月に良型渓魚が出てくれるのは、正直かなり嬉しい。良い魚と、良い渓と、自然に感謝です。