山渓遊びブログ 渓流釣りと採集

岐阜県から 山渓アウトドアライフ

素直な人は伸びる、のか?

「素直な人は伸びる」

聞く言葉ですが、本当でしょうか。

私はヒネクレ者です(笑)から、私見を書きます。

この言葉が私は好きではないです。それは使われる際に「素直じゃないやつはダメ」との意味を含むから。

 

例えば、東京駅を目的地として出発。最速で安全な手段が新幹線だとします。他にも車やバス、何なら歩きでも、東京駅には行けますね。

 

新幹線が良い、と聞いて、その通りにすれば最速。多分これが世間で言われる「素直」。

すでに答えが出てるなら、そこに乗るのは正解。早く結果が出るのですからね。ですが、速く行くことだけが良いとは限らないのじゃないかな。

 

車で向かった人は、新幹線より遅くなるけど、その代わりに道中に違う楽しさがあるかも知れない。同時に疲れるし、危ないかもですが。後段のリスクは、前段の楽しみとワンセット。新幹線と車は、道中の楽しさとリスクの種類が違います。

「早く安全に到着する」設定なら新幹線、そうでないなら他の選択肢もアリ、と言う事かと。

仕事でも趣味でも親子関係でも言えることで、教える側の成功のレールに乗るのは、新幹線の乗り方を覚えると似てると思うのです。

 

目的地に早く到着して良かった人、回り道して時間掛けたから良かった人。

最終的にどっちが良かったかなんて、人それぞれじゃないですかね。

もっと言うなら、道中に寄り道した別の土地で落ち着いちゃっても良いし、東京の更に向こうまで進むのもよし。

 

人の言うことを素直に聞いた方が良いのは、「新幹線が安全で最速」と言う事実。

これは誰がやっても答えが変わらない「基礎」みたいな部分です。勿論、超電導リニアの制作に挑戦するとかはアリで、実現すれば、その時点での基礎事実が移動する。

 

良くないのは、「安全で最速」がベストと思い込むこと、そしてそれを他者に押し付けること。それは目的に到着する最適解の一つでしかありません。勿論、「ゆっくりだけど、楽しかった」方が、最速安全を否定するのも違いますね。正解は一つじゃないです。

 

「素直」とは、誰かの思うレールに疑いを持たずに乗ることの意味で、「伸びる」とは、教えた人の考える最短ルートで早く進むことを指していることが多い。この意味なら「素直な人が伸びる」は正しいです。

 

教えた人が、教わった側が自分の思うように動かない時、「あいつは素直じゃない」などと評価するのは、自分の思い込みの押し付けでないか、と疑った方が良くないかな。そう評価して良いのは、基礎編の部分くらいでしょう。

教える側の考える最適が、他者にも適合するかなんて、親子でも分からないものです。

素直な人が伸びても、そうでない人がダメだとはならない、と私は思っています。

これは義務の発生しない趣味の世界では尚の事。

私は渓流釣りでは良型を多く釣りたいと考えてますが、同時に寄り道して山菜キノコ採集もやります。釣り一本で取り組む人の方が、「伸びるのは早い」かもしれません。私はそれで楽しいので、問題なし。私の楽しみ方は私のオリジナルで、誰もが同じではないですからね。

自分で決めたレールを行くのは、リスク含みになる代わりに自由度が高いものです。