2023年、熊の出没と被害の話をよく聞きます。
被害を防ぐにはまず、市街地周辺での捕獲を進めることや、不要な果樹を伐採してクマを引きつけるエサを取り除くことが必要だとした。その上で中・長期的には、人とのトラブルを減らしつつ、クマも個体群が維持できるような分布範囲、個体数に向けた管理や、管理や被害の予測に必要なデータの蓄積といった対策を早急に検討するよう求めた。
また、対策にあたる人たちへの配慮も要望。一部では、捕獲に関わった行政の窓口などに大量のクレームや中傷のような抗議が寄せられていることも報じられている。
獣害事故が起きた際などに、対象の獣が駆除されると、猛烈なクレームが入るのだそうです。
これは私の意見としまして、駆除に当たった狩猟従事者、並びに役所の肩を持ちたい。私は特に駆除推進ではないですけどね。
人の住む集落に、実害をもたらす熊が現れ、実際に怪我や死亡事故が起きたとしたら、それを放置することは出来ないと思う派です。
捕殺に当たる人たちも、無暗に獣を獲ってるのではありません。意見を届けるのと、猛然とクレームを入れるのは、同義ではないです。
「自分は事故に遭ったとしても、獣たちを守るべきと考える」のは個人の自由。そうした意見の届け方に問題ありではないですかね。
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少し脱線を。
私自身、2023年はここまでで、出会った熊は5頭。
毎年何頭かは出会っていまして、地元に熊が居ない事を考えると、遭遇数は多い方かと思います。一件は近距離遭遇で、5メートル離れてなかったです。
結果、どうなったかと言うと、「何ともない」。
私は熊がそんなに恐ろしいとは思っておりません。向かってこられたら、タダでは済まないでしょう。そうなれば怖いです。
これは例えると、突っ込んできた車と接触したら大怪我か最悪の場合は死亡するかもですが、道を走ってる殆どはそんな暴走車ではない。事故に遭うのは怖いが、普段は恐れずに接している。
私の中では野生獣はそんな感じ。出会うだけなら、どうと言うことは無いです。
私が熊と出会った場所、状況を大きく分けると、一つは山中の彼らのナワバリ、もう一つは人の集落の近く。
問題は後者であろうと思います。彼らのナワバリではこちらが引きますが、人のナワバリでは向こうを引かせないと、そこに定着されたら事故の元です(具体的に私がどう対応してるかは、ここでは書きませんが)。
本当に事故となれば駆除されるわけで、それは人と熊の双方が不幸。
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話を戻します。
獣害事故を軽く考えるのは良くないですが、大袈裟に構え過ぎるのも違うと思っています。
人間が住む家も街も、開発前は山林でした。森が深かった時代は、野生獣は沢山棲んでいたでしょう。
現在の日本は人口が減り、山間の集落が森に戻っている場所も出てきています。地域によっては、一頃よりも野生獣の棲息地が広がる条件はあるでしょうね。
過疎化が進む地域ほど、獣害が多い。集落近くに餌場があり、住む人が少ないなら、山から下りてくる個体が居るのは当然です。
人の考え方は立場によっても様々。
人のナワバリで悪さする野生獣には線引きしないと、安心安全が守れない。その活動にクレームを入れ、まして業務妨害ともなると、いかがなものかと思います。