県は原則として、人や農作物に被害を与えたクマ以外は、捕獲しても駆除せずに人の怖さなどを学ばせて山に返す「学習放獣」を行っていて、その数は全国最多となっています。
ただ、県が「警報」を発令した場合は「学習放獣」を一旦やめ、捕獲・駆除を進めます。 また、イノシシやシカなどのわなにかかる、いわゆる「錯誤捕獲」されたクマは放獣することになっていますが、警報発令の際は駆除の対象にするとしています。
長野県から。
このニュースは、熊が指定管理鳥獣に入ったことからだと思います。
先日書いた記事。
「指定管理鳥獣」とは、生態系や人の生活環境、農作物などに被害を与える恐れがあるため、個体数の管理が必要な鳥獣、との意味らしい。現にイノシシやシカは林業・農業などに被害が出ており、先に指定管理鳥獣として「有害鳥獣駆除」の対象になっています。
随分前に、猪に山で大腿を噛まれて失血死、との事故がありました。野生でなく飼い犬でも人を噛む事件は起きていますし、人間でさえ他者を殺傷することはあり、絶対に安全と言い切れる動物は居ないでしょう。
熊に関しては、個人的感想では、報道が過熱し過ぎと思っています。「危険」「不安」をネタにすると、数字が取れるらしいですから、仕方ないのですけどね。
事故が起きた際、他の何かと比べて、どの程度危険なのか? その辺を飛ばして危ない部分を強調するのは、誤解の元です。
これは他でも言えること。「新型のウイルスが現れた」であれば、他と比較してどの程度の危険性があり、あるいは致死性か高いのかとか。そうした知識がない人が殆どなわけで(私も)、「よく分からないから怖い」とのイメージを先行させても、不安とストレスが増えるだけです。
私自身、熊には毎年何度も出会っています。
先に書いたように、熊が安全とは私は考えていませんが、物凄く危険な生物だとも感じません。気を付けることは必要ですけど、程度問題かなと。
走ってる車を見て「怖い」とは殆どの人は言わないですね。ところが歩行者が毎年、何百人も撥ねられて亡くなっているのです。歩行者事故の発生率で言えば、熊の数百倍です、死亡数も。
野生獣は基本は大人しくて、日常的に人を襲うものではないです。車も同じで、と言ったら語弊がありそうで、あくまで例え話と思って頂きたいですが。
私自身の意見としては、熊による人的被害が多発するようなら、指定管理獣として駆除は止む無し、しかし指定管理だからドンドン捕殺すべしというのはやり過ぎだろう、と言った所です。