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キノコの食中毒とネット検索

 「画像検索でキノコを鑑定しないで」──東京都内で毒キノコによる食中毒が発生し、都は9月28日にこのような声明を発表した。新宿区内在住の家族4人が公園で採取したキノコを調理して食べたところ、食中毒を起こし病院に搬送された。この家族は、インターネットの画像検索を使って毒キノコの鑑定を行っていたという。

 

危ない事故だと思います。

私のブログでは拡散効果は高くないでしょうが、書いてみます。

 

以前からスマホの検索機能(グーグルレンズなど)は、あまり信用しない方が良いと思っていまして(現時点では)。

私も自然の花とか虫とか、写真撮って調べるとかやりますけど、2重3重にチェックしないと間違う事が多々。よほど特徴的なもの以外は、画像で答えを出さない方が良いです。

しかし検索で候補くらいは絞れることがあるので、全くダメではないですけどね。

写真でキノコを判定するのは困難で、「よく似た何か」を見分けるのは、実物でさえ難しいです。

特に口に入れるものなら、命に関わりますからね。

 

ちなみに、こんな記事が。

 市の発表では、男性は20日朝に無人販売所でキノコ2本を購入し、うち1本を食べた。食べた1本はテングタケではなく、ハタケシメジに似たキノコで、毒性はないという。

 

これまた謎が増える内容ですね。

ハタケシメジテングタケを間違えた、ではなく、ハタケシメジに似たキノコとは何ぞや? 食べた方が無事で良かった。

私はこうした記事を読むたび、野生種の販売はもっと慎重にし、間違えたなら罰則を厳しくして良いと考えています。購入した人は、毒キノコを盛られるとは思わないでしょう。未必の故意、とは言わないかもですが、下手すれば人が死にます。

 

実際に私も知人に「キノコにスマホカメラ向ければ判定できるよね」と言われたことがあります。否定はしませんが、あくまで参考程度としておいて頂きたい。

今回の件だとテングタケで、毒キノコと出れば食べないですから、何か他の食用キノコとの結果になったのでしょう。つまり間違ったのですね。

 

ではどうやって見分けるのか。

例に倣い、ネット検索したとします。

食用キノコとの結果を見てもまだ不十分。繰り返しますが、2重3重にチェックしないと危ないです。それが出来ないのであれば、食べるのは止めた方が良い。

 

まずはキノコの、表・裏・軸は見ること。

画像では見えないのは、手に取った質感、香り。それと周囲の植生。

軸が柔らかいとか、何かに似た匂いとか。針葉樹林、広葉樹林、あるいは樹上生、地上生等々、キノコ判定の必要項は沢山あります。

これらを全てクリアして、ようやく候補が絞れた、となるのではないかな。

 

確証を持って見分けられれば、キノコはそこまで難しくない面もあり、しかし油断は禁物。

確実に判定するには、一種づつ確実に覚えて行く以外に方法がありません。

ネット検索は時間も労力も要らないですけど、信用に値しない情報も多いと考えるのが良いかと思います。