生成AIが現れて、最近では「人のコピー」なるものが作れるのだそうです。「AIクローン」ですね。まだ完璧コピーは無理みたい。今後何%まで行けるか。これには様々な期待が掛かっているようです。
優れた知見や能力のある人が不在でも、病気や怪我で動けなくなったり、最悪お亡くなりになっても、元気な時の本人の言葉や考え方が再現される、と。
私はこの手の話には疎いので、的外れな事を書くかもと、お断りさせて頂きます。
「継承」と言うテーマがあります。
どんな優れた偉人でも、1世紀も生きる頃にはこの世を去ります。その際に、生前その人が蓄えた技術力や、そこからの知恵が残せないのは損失だと考える人が居るのですね。
これは確かに。私自身、「あの人なら、どうするだろう」と想像することがありますしね。
ここにデジタルのクローンを採用するとして。
逝去された知性が再生するのは、後進にとって頼もしいかも知れない。しかし過去の人は過去に生きたのであり、これから未来を生きる人たちは、自分たちで時代を創っていくのではないのかな。
時を経ても変わらない真理は存在しますし、遥か昔に現れた宗教が現代に大きな影響を与えるように、長く語り継がれる伝承は沢山あります。
過去の人間が再生されずとも、残るものは残る。また新たな時代に合わせてリメイクされて今まで来てるわけです。
書籍や映像とは違った記録の残し方が新たに加わる点においては、デジタル化は良い事かなと思いますが。
ちょっと方向違いで、芸能人のコピーなどが出来たら、ファンは大金出しそうで、凄いビジネスになるかもしれません。
渓流釣りの名人を、生前コピーした想像をしてみました。
川や魚、釣りのことを、本人同様の言葉で聞いて、これが活かせて有難いのは、生きた時代が被る人なかと。
あくまで私の想像ですけど、私が生まれるより前に活躍したと言われる超名人のことを、背景や動作の映像付きで再現されたとして。持ってる道具は今では使われなくなった素材で、河川の状態もまるで違って、観るものとしては面白くても、どうなんでしょうね。
それとも本人が使っていなかった現代の道具や釣法を語るのかな。
ほんの数十年の間に、魚類学は研究が進歩し、分かっていなかった魚の生態が明らかになり、釣り具もまた、驚くほどの進歩をしました。
実際に古い書籍を読むと、言葉は失礼ですが、現代的には的外れなものも出てきます。しかしそれは、書籍の発売当時には、多くの人が参考としたかと。
私自身気を付けたいのですが、何かの書籍等を読んで覚えた内容でも、アップデートを怠ると、アッと言う間に常識が非常識に入れ替わるなんてザラにあると言う事。
伝承が残るのも消えて行くのも、それなりの理由があります。
AIで本人像がクローン化出来ても、同様のことが起こるのかなと思います。