今年は私の渓流釣りの行動範囲では、季節進行が読み難いです。
2月に「10年に一度の最強クラスの寒波」が連続で来て、その時は表現が大袈裟かと思ったのですが。
しかし本当に10年に一度クラスだったのと、またはそれが連続で現れるのが超レアらしく、今年のような季節の廻り方は、過去を辿っても私の記憶に無い(と思う)。
冷え込みの強さからか、平地が春になっても、奥山の空気が冷たいままでした。それにより、水源地の山の春が遅れ、その水が流れる水中の季節にも関係しているのではないか。昨年は季節が早めに進みましたから、今年は尚更ギャップを感じます。
植物類と菌類は、その日その時の気温水温だけでなく、どのように季節が推移しているかを知らせてくれます。この観察から、渓魚の動きを捕捉するのが、私が追っているテーマの一つ。
それが今年は、今までの経験則がいまいちハマってくれません。逆に、予想しなかった良い展開もある訳ですけどね。
予想が当たらない時、「だから釣れない」と言ったネガティブな思考にしないことが大事。そうでなく「では、どう釣るか」と考える方がずっと楽しいです。
植物の芽吹きには、種類、量などに、順番があります。雪解けの頃にいち早く出るものがあり、その後地熱が溜まると次々に。
各種の発生状況を見ると、見えない水中の季節が少し読める、と私は考えています。地熱が上がると、渓の水も春になる。
各観察から、予測通りに魚がガツン!と出てくれると、読みを当てられた気がして、満足度アップ。
・・実際は一所懸命に考えても、予想外れは多いです。釣る事自体も楽しいですが、この「当てる」感覚が堪らなく良い。
ザッと見て、平地で1週間くらい、奥山は1〜2週間は例年より季節の進みが遅い。あくまで私の観察した範囲で、ですが。
また、おそらく残雪の具合からと思うのですが、場所により、植物の芽吹きのタイミングに同地域でも例年以上にズレが見受けられます。
この事は水中にどう反映されるのだろう?
自然のことは全部は分からない。少し掴めた気がするだけでも、かなり嬉しいです。それが私の場合、釣果を見ることに繋がる。
本釣行は最初は気候からポイントを決めました。夜中に小雨が来たので、僅かでも魚の動きが変わるだろうと。
その後は、植物の芽吹きを見て、場所移動。ユキシロ期の植物、ユキシロが落ち着く頃の植物、これらの成長を観察して、ならば魚はどう動くかの探索へ。
水棲昆虫の羽化が活発で、これを追う魚も活発。
植物類の繁茂が進めば、陸生昆虫が河畔林に沢山現れます。
観察対象がドンドン増える初夏。観たいものも、やりたい事も山盛りで、物凄く楽しい。釣り場に居ることに高揚感を含めた幸せを感じます。
あちこち見回って、何処も魚達は応えてくれました。
一つ収穫だったのは、季節が遅れがちと見えても、条件により例年並みの推移になってる項もあることに気付けたこと。故に魚の動きも、それに合ってる。
今は渓流釣りの最盛期。楽しさが膨らみ、体一つでは足りないと感じるシーズンです。