ネットで何でも調べられる、と考えがちですが、そうでもなくて。
ことアウトドアの情報に関しては、秘匿性が高いものが多いです。キノコの生え場の詳細などは、まず出てきません。私も出しません(笑)。
私のキノコの楽しみ方を一部紹介します。尚、私の採集はほぼ独学ですので、あくまで「こんなことを書いてる人が居る」くらいにお読みください。
・覚える
キノコ図鑑を複数冊購入、ネットで探すより、書籍化された確実性の高い情報をおすすめします。
キノコは幼菌と成菌、また水分などの状態で印象が違います。別の図鑑で同じキノコを見てみると、これも印象違いになることもあります。実物では更にで、一冊で判断するより、見比べた方が良いです。
山を歩くうちに、何となく図鑑で見覚えのあるキノコに出会います。そうしたら、まずは採らずに、生えてる場所、生え方を観察。撮影して記録するのも良いですね。
・探す
キノコに慣れないうちは、ただ一つ。「あちこち見ながら、ひたすら歩き回る」、これに尽きます。
キノコには樹上生と地上生があります。
樹種とキノコは密接に関わっていて、様々な木が生えた雑木林に種類が多いです。
下草や低木が沢山生えた場所より、木々の間に空間のある場所。空き過ぎず、混み過ぎず、空気が抜ける斜面が良いです。これは何度も歩くと分かってきます。
・見分ける
「何度も何度も実物を見る」です。
カサ表、カサ裏、軸足の三点は必ず見ます。
地上生なら、引き抜いて見ると、種類により付け根に特徴があります。(樹上生でこれをやると樹皮が傷付くので、私はやりません)
キノコは種類が多いですが、全部を知らなくて大丈夫、というか、全部は無理かと。
同じ種なら、何度も見るうちに、同種だと判定できるようになります。
スーパーでシイタケとエリンギとナメコが並んでいたら、誰でも見間違いませんね。大きさの差、多少の色の違いがあっても見分けられるのは、「良く知ってるから」。野生のキノコも同じことです。
よく似た別種は確かにありますが、そちらに挑戦するのは慣れてからで十分です。市販品並みに個性が出てるものも多いですから。
・食の注意点
キノコは私にとっては、「食」に絡むことが楽しみの大きな部分です。
美味しいかどうか、の前に、絶対に手を出してはいけない有毒種は、図鑑でシッカリ覚えた方が良いです。ネットで調べる、では、信憑性が保証されません。
「似てる気がする」は食用キノコであってもパス。
有毒種に関しては、見ただけでは何も起きないですが、試しに食べる、とかやっちゃうと、最悪の結果もあり得ます。
良質な食用キノコは美味しいです。注意することは押さえて、あとは家で舌鼓、と言ううのは採取した人の特権みたいなものかと。
・採集の楽しみ
「山読み」と言われますが、季節、条件、山の自然の様々な事柄を観察し、発生のタイミングを考えて獲物を探すのは、非常に面白い。
キノコはキノコだけを見ようとすると、実は難しいです。山の植生など、周辺を見て、発生場所を絞っていく方が、遠回りのようで近道になる。その過程で色々なことが解る、知的好奇心が刺激されます。
本記事で使用した画像は全て「クリタケ」です。晩秋に多く出る種で、一ヵ所で株立ちすることが多く、私の好きな食用キノコの一つ。
結構、雰囲気が違いませんか。
自然のものたちは、画像では分からない、実物を見て感じることはとても多いです。
図鑑で観ても、ネットで調べても、また一度二度触れただけでは、中々掴めないのがキノコ。何度でも分からないことが現れ、追求の面白さに私はハマっています。