ネガティブな話題について書きます。
報道に上がらなくても、大雨の土砂崩れ等は結構起きています。人的被害が確認されると人目に触れますが、山奥での崩落などは基本、放置されますのでね。
数年前に、中部に豪雨災害が各地でありました。この時は被害は甚大。山崩れも各所で起きて、源流部も大荒れに。
人の手をあまり加えていない上流域は、徐々に落ち着きましたが、人の生活圏は河川工事が頻繁になり、それが終わらないうちに、またも大水で崩れたり。
渓流釣りは、2年前、3年前の河川状況が、相手となる魚に現れると私は思っています。
土砂が河川に多量に流入すれば、魚の居場所はしばらくの期間、減る。水深が3mの淵が埋まって1mになったとすると、ストックできる魚が以前より少ないのは当然かと。流量が落ちなくても、越冬越夏をどうするか。
とは言え、数年単位で見て行けば、豪雨は何度も来ていて、魚達はどうにかしてそこを乗り越えているから、今も息衝いています。案外逞しいですのでね。
私がよく出向く地域ではこのところ、復旧工事が必要なレベルの荒れ方の河川は無かったです。
しかし長く河川工事が入った場所は、流路が大きく変わり、未だ川が落ち着いていません。川底が安定しない場所では、渓魚の秋の産卵行動が厳しくなりそうです。
近年は私の住む中部地区は、秋台風の大荒れは免れてきました。
産卵期に災害レベルに水が出てしまうのは、卵が孵化できるのか、その後の稚魚の成育はどうかと心配になりますが、その辺は幸いにも大丈夫な年が続いています。
しかし梅雨~夏の豪雨による土砂崩れで、砂利が動きやすい沢が幾つも出来ました。
本線が荒れても、小沢が生きていれば安心も出来ますが、種になる沢が荒れるのは、結果として本線の魚へも影響が大、ではないか。
・・ここまではマイナス要因についての考察。
私は釣り人ですので、それで、どうする?
まずは荒れた地をよく見ます。
回復傾向なのか、まだまだ時間が掛かるのか。それは自然任せの部分もあるし、工事のように人為的なものも在る。ある程度期間を掛けて見て行かないと、掴めないことも多いです。
山崩れだと、雨のたびに砂利が流出もしますし、工事だと、終わってしまえばそこで止まる場合も。
現場の様子、その上下流の様子、色々見回り、かつ竿を出して、魚の反応を見ます。
荒れても魚は元気だったりで、イワナは割と川荒れに強い印象です。が、アマゴはどうか? 釣れたとして、それは当歳魚なのか、2年3年魚なのか。
若い魚が少ないのなら、その時良くても翌年以降は微妙。反対に2年魚以上が少なければ、次の産卵期以降は? と、観察項は沢山。
荒れた渓と魚の状態は気になるところですが、釣り人の私はそこがダメなら、別所へ行くのも選択肢。
大水が出たと言っても、本支流が上から下まで全て荒れることは稀ですし、もしそこまでの様相なら、暫くそっとしておくのも良いかなと。
釣り人は環境への意識も持つものですが、やはり魚が釣れない事には楽しめません。
数年単位で変化を見て、行き先を選ぶことも大事かと思う次第です。