山渓遊びブログ 渓流釣りと採集

岐阜県から 山渓アウトドアライフ

鮭の減少について

 

 北海道立総合研究機構さけます・内水水産試験場恵庭市)は21日の道連合海区漁業調整委員会で、今年の秋サケ来遊予測値(沿岸漁獲と河川捕獲の合計)を、前年実績比24・5%減の1702万9000尾と公表した。過去最低の来遊だった2017年の1737万尾を下回る予測となった。

 

 

 

ここ10年ほどで、いかに鮭の来遊数が減っているかが分かるデータですね。

更には2024年の予測は過去最低、と。良い意味で是非とも外れて欲しいものです。

 

 

日本有数のサケの漁場として知られる北海道斜里町(しゃりちょう)。日本各地の一次産業が衰退していると報道されるように、同町でも漁獲高が10年で半分以下になるなど厳しい状況に立たされている。そして、その明確な原因も特定できていない。

 

私などは何やかんや考えても、「釣りが出来ないと困るな、寂しいな」くらいのものですが、漁師や加工業者は大変ですよね。

各地の河川で近年、鮭有効利用調査が中止になっています。漁師による漁獲が激減している状況では、致し方なしかと。

 

 

 

これを見ると、4位がサケ。

ですがちょっと気を付けたいのは、その内訳ですね。

 

 

1996年に天然鮭の漁獲を養殖が上回り、現在では倍以上の差があります。

2024年の時点では、最も多く生産されているのがアトランティックサーモン、次がレインボートラウト(ニジマス)となっています。これら2種を「サケ」と括るのは、正直私は抵抗を感じますが、「サーモン」と西洋名が付いた魚が流通することで、国産天然鮭が減っても、需要とのバランスが取れ、消費量は増えているのですね。それゆえ、食において鮭が減少傾向にあることに、負のインパクトは少なそうです。

 

日本の天然鮭と言えば、一般にはシロザケ、そしてカラフトマス

残念ながら日本国内での天然鮭の漁獲は激減していますが、世界的に見るとほぼ横ばいで、総資源量に大きな変動が起きていないのかも知れません。

 

10年ほど前、北海道道東に釣りに行った時の事。

群れを成すカラフトマスサクラマスが見え、イワナやヤマメもまた驚くほど沢山居ました。海と山と川と、自然の豊かさを見るようで、感動したものです。

 

それが今やカラフトマスは激減、この10年の間に、何が起きたのだろうか。あの時居た渓流魚たちは今、どうなってるのかな・・?

 

鮭が減っても、食べ物に困るわけではない昨今。

しかし居たはずの魚が居なくなることは、生態系全体で見た時には良い話題とは言えない。

群れ泳ぐ鮭が再び見られるよう、願うばかりです。