渓魚考察
冬は雪と氷に覆われた白銀の世界から、春に雪が解け、緑眩しい初夏になり、更に緑濃い夏が来て、秋に紅葉した後は植物の葉が落ち、そしてまた冬が来る。 と、ザックリ書くと、お正月からの一年の日本の四季はこんな感じ。ですが私の住む地域周辺では積雪が少…
漁協は毎年、在来種を守るべく、ブラウントラウトが産卵期を控え川の水量が少なくなるこの時期に、電気ショックによる駆除を行っています。 この日、川で確認されたイワナは24匹、ヤマメが16匹だったのに対し…。 なんとブラウントラウトは150匹が捕獲されま…
管理釣り場とはあえて言わず「ニジマス釣り堀」。私がそこに通ったのは、随分前のことです。 その経験が何年も後に、渓流釣りに活かされることとなりました。 流れの無い、池のようなポイント。 渓流禁漁期にちょとした遊び気分で「行ってみよう」となり。正…
近年出てくるようになった話題。 現在の地球は、6回目の生物大量絶滅期に入っている、というもの。 恐竜が絶滅した時代の話は有名ですが、今回の原因は人間の活動にあると言われています。 私自身の半世紀ほどの実体験からですと。 近所で見なくなった昆虫…
渓流魚を食用として釣ることの是非については、長く論争めいた釣り人同士のやり取りが繰り返されてきました。 ザックリと、リリース派、キープ派を分けたとして。割と平和なのは、その中間地点あたり。白か黒かでなく、グレーみたいな。 私自身、グレーゾー…
鮭属のオスは、成熟すると口先が尖り、牙が生え「鼻曲がり」になります。同時に背の高さが増し、鱗が埋没してヌメリ肌に。 これらは繁殖期に、他のオスと闘う故の形状変化。 メスを獲得する為に、そしてテリトリーを守る為に、他のオスを威嚇し、噛み付いて…
「ガサガサ」って、ありますね。 長柄のタモで、川岸の窪みや草陰で生き物を探すやり方。 ウチの息子が大学で生物を学んでいて、水生生物の観察で、ガサガサをやり、甲殻類、昆虫、魚、色々と網に入るとのこと。 写真見せて貰うと、イワナやアマゴ、渓流魚も…
渓流釣りの対象となる魚達は、季節ごとに行動を変えていきます。性質が変わるから、行動が変わる、が正しい場合もあるかも。 対象魚の動きが違うからには、釣り方をそこに合わせられた方が良い。 魚が行動を変える要因は季節以外にも多々。 増水渇水、水温気…
※本記事は、一釣り人の考えと疑問であり、魚類学的な論説ではありません 私が渓流釣りの対象としている魚、アマゴ。 この魚に私は「不安定」な印象を持っています。 アマゴは鮭科魚の一種。 鮭(シロザケ)は、川で生まれ→海へ降りて育ち→成熟して母川へ遡上し…
繁殖期が近付くと、アマゴはほぼエサを食べません(特に大型)。食べない、ではなく、食べられない、が正しいかも。 メスの鮭と同様、鮭科鮭属のアマゴは腹一杯に卵を抱き、内蔵は圧迫されて収縮しています。 鮭を捌いてイクラを取り出すシーンでは、卵以外の…
北海道立総合研究機構さけます・内水面水産試験場(恵庭市)は21日の道連合海区漁業調整委員会で、今年の秋サケ来遊予測値(沿岸漁獲と河川捕獲の合計)を、前年実績比24・5%減の1702万9000尾と公表した。過去最低の来遊だった2017年の1737万尾を下回る予測…
イワナは、カワマスとはエサを巡り競争する関係にあり、ブラウントラウトからは捕食される――。北アルプス・上高地(長野県松本市)の在来イワナの減少に外来マスが影響している詳しい実態が、筑波大や県環境保全研究所などのチームの研究で明らかになった。…
魚が減っていく本当の理由について、「獲り過ぎ」という本質 この記事の筆者は、こうした警鐘を以前から発信されてます。 幼魚や産卵期の魚を大量に捕ってしまうと、資源は枯渇してしまう、と言うことですね。 先だって私の書いた記事。 私が鮭釣りを始めた…
このところ続けて、残念な報が。 近年の鮭の個体数減少から、心配しておりましたが、いよいよ釣りどころではなくなってきてるようですね。 近年、全国的にサケの不漁が報じられているところですが、手取川においてもサケの遡上数が大きく減少しているため、…
アマゴ域で渓流釣りをしている私は、「サツキマスの仔」と言われるシラメには、行動・性質に興味をそそられます。 パーマークがクッキリと浮かぶ、通常?のアマゴと、白銀のシラメが同種の魚だとは、渓流釣りをしない人からは思われないかも知れません。でも…
新着情報: 日常的な水流がイワナの稚魚を選別する~新たな進化機構「空間的選別」の概念を拡張~(水産科学研究院 教授 和田 哲) (hokudai.ac.jp) ●イワナの稚魚で、着底行動を示す個体が流下しにくいことを水路実験で実証。●高い堰堤や滝の上流で、着底傾…
こちらの記事が、当ブログでは人気があるみたいです。 ので、未紹介の内容を書いてみます。 冬の渓流魚 イワナは6~7年、長いものではもっと生きるようですが、アマゴの寿命は基本2~3年。 初期の渓で良型アマゴと言うと、居着き型かそれに近い3年魚中心にな…
渓流釣りで私は、季節ごとに出会いたい魚がいます。 冬の早期の渓では、昨秋に成熟したアマゴが一番の狙い。 この色合いは冬独特。 水が温み、融雪増水が来ると、体色が白っぽくなる。 釣り場によりこのタイプは3月にも探せますが、私の行き先では2月の降…
Microsoft Word - 渓流魚の常識.docx (takaharagawa.com) 近年の研究により継代養殖魚の放流は必ずしも効果的な渓流魚の増殖方法ではないことが解ってきており、場合によっては野生渓流魚資源に悪い影響を与えることさえあるようです。 当組合では、令和6年…
渓流釣りが解禁する頃、成魚放流が行われる河川があります。解禁時の恒例行事みたいなものですね。河川により、GW、お盆など、連休に絡む時期にも。 冬場に成魚放流されることが多いのは、天然魚のハイシーズンではないことも理由でしょうね。 私は放流成魚…
サケ科魚類は養殖・遊漁目的で世界の淡水域に広く移入されてきました。日本には19世紀末に、欧州原産のブラウントラウトや北米原産のカワマスが導入され、これらが日本のイワナの分布や生育環境に負の影響を与えていることが危惧されています。特に、長野県…
昨年の1月の記事が、当ブログでは人気があるみたい。2月の渓流釣りを検索される方がおられるのですね。 令和6年は長良川郡上地区の渓流解禁が、2月1日になりました。 なりました→戻りました。10年くらい前?までは1日解禁で、このところ何年かは第2週の解…
釣り雑誌や書籍、インターネット、テレビ等で、情報が発信され、私もこれらを利用してきました。そして零細ながらブログを書いて、自身からも発信しています。 以前にヤマトイワナ関連の記事で、漁協の関係者の話として、「ヤマトイワナの保護を広く伝えたい…
「サーモン」と表記された魚は、一般にイメージされる「鮭」ではなく、多くは養殖のニジマスである事は、割と知られています。(ニジマス以外の魚もあります) ご存知ない方は居られるようで、ある所で最近、何かの話ついでに、このことをお伝えしたら驚かれま…
各地で河川を遡上する鮭の捕獲が終わりつつあります。今年は全国的には鮭の不漁年で、厳しい話題が多く聞かれました。 そんな中、割と明るいのは、昨年に続き北海道千歳川。 千歳川にある秋サケ捕獲施設「インディアン水車」(花園2)での今季の捕獲作業が…
渓流釣り解禁の頃に、養殖の成魚を放流する漁協があります(ところにより周年、もしくは年に何回か)。 放流魚種がアマゴやイワナとは限らず、ニジマスだったり。これらの放流魚と河川の天然魚と合わせ、キャッチ&リリース区間が設定されたりなども。 釣り…
全国的に鮭が不漁となった2023年。 2019年も不漁年と言われ、4年平均で回帰する鮭が今年少ないのは、ある程度はそうなのかも。 これが一時的な現象であれば良いのですが、年々獲れない魚化してる鮭。今後はどうなることかと心配です。 そんな中、明るいと思…
小より大。 こと魚釣りでは、多くの対象に当てはまる価値観です。 鮭は私が行く範囲では、サイズ、パワー、スピード、どれを取っても最強クラスの魚。 ハリ掛かりすると、他の魚種には無い、強い抵抗を見せてくれる。 竿は満月に曲がり、イトが鳴り、自身の…
河川での外来種の生息状況を確認するための調査が、岐阜県飛騨市河合町の小鳥川で行われ、ヨーロッパ原産のブラウントラウトの生息が確認された。 調査は、同市を流れる宮川の下流域と支流を管轄する宮川下流漁業協同組合(同市宮川町)が実施。同漁協は、2…
前記事からの続きで。 海の釣りから戻り、次のお楽しみへ。私はフリーで、息子は学校に行きました。 琵琶湖の固有種、ビワマス。 鮭鱒類の釣りをライフワークにする私には、興味の対象でありながら、馴染みの無い魚です。 秋に産卵の為に河川に遡上する、そ…